関数は一つのxにyは一つ。

関数は一つのxにyは一つ。

すうがくのじゅもん

じくちよ
*「おおじけんせ!
よくぞ もどってきてくれた!
わしは とても うれしいぞ。
*「そなたが つぎのシケンを
うけるには
あと もうすこしの
けいけんが ひつようじゃ。
*「いがくぶに うかったときは
わしに あいにくるようにな。
*「では ゆけ!
じけんせよ!

関数とは何かをしっかり定義するのは難しい。

じけんせ
\(y=f(x)\) が関数だろ?
じくちよ
*「おお! なげかわしい。
あいまいすぎるぞ!
でなおしてくるがよい!

というわけで、真面目に定義しよう。

写像(課程外)の概念を使わずに定義する。

「ある変数に依存して決まる値、あるいはその対応を表す式」

これが関数である。

いわゆる、\(y=f(x)\) と書いたときの
\(x\)を独立変数と言い、その変域を「定義域」
\(y\)を従属変数と言い、その変域を「値域」
と言う。

そして、大学受験においては、関数と言えば基本的に実数値関数を指す。

それを集合論的な立場から、「写像」として説明することもできる。

現行課程では写像が削除されているので省略するが、興味がある人は、全射、単射、全単射という用語もチェックしてみよう。

で、もう一つ大切なこと。

大学受験においては、関数の範囲を一価関数に制限する。どういうことかというと、\(x\)というインプットに対して\(y\)というアウトプットは必ず一つだけであるということ。試着室に一人で入ったら、着替えて変身して出てくる人も必ず一人ということ。イリュージョンは起きない。本当は、アウトプットがたくさんあっても多価関数という考え方もあるが、大学受験では考えない。「なんで?」と言われても、それは自然界のルールではなく歴史上の人間界の決めごとだから、しょうがない。そして、それが「一つの\(x\)に\(y\)は一つ」という意味である。「一つの\(x\)に\(y\)は一つ」と呪文を唱えて、グラフを縦に切る。交点は一つだけ。それが関数と決めつけよう。だとすると、「一つの\(x\)に\(y\)が複数ある」ものは関数、正確には一つの関数とは言えない。二つ以上の関数が合体したものと考える。

例を挙げるついでに、陰関数と陽関数という言葉も説明しておきたい。

\(f(x,y)=0\) において、\(y\)は\(x\)の陰関数という。
\(y=f(x)\) において、\(y\)は\(x\)の陽関数という。

暗に関係があることを示す形か、はっきり関係を明示する形かの違いだけである。

\(
x^2+y^2=1
\)
\(
y=\pm\sqrt{1-x^2}
\)

上下の式は同値である。
上の式では\(y\)は\(x\)の陰関数になっており、二価関数である。つまり、大学受験においては関数と言えない。
下の式では\(y\)は\(x\)の陽関数になっている。これもこのままでは二価関数である。

そこで、下の式は

\(
y=\sqrt{1-x^2}
\)
\(
y=-\sqrt{1-x^2}
\)

の二つの一価関数(枝)に分けて考える。そうすれば、一応関数として表せることになる。

関数とは何か。

ちょっと、簡単すぎて難しかったかなと思う。簡単な話ほど難しいということは、経験値として肌で覚えておいてほしい。

そして、この話は逆関数の話に続くのだ。そのための布石なのだよ。なぜこんな話をしたのかは、そこでわかる。

じくちよ
*「かんすうは
たてにきったら
こうてんひとつ。
*「こうてんいっぱいなら
かんすうの
よせあつめと
おもうのじゃ。